スキーブログ 2016-2017 9th and 10th Run @白峰アルペン競技場 ポール練習会&マスターズ第2戦

日にち 1月26日(練習会)&1月27日(マスターズ第2戦)

天候:晴れ

移動手段:ジムニー

所要時間:1:30分

雪質:ベタ雪

ゲレンデコンディション:並

レースタイム:49:45秒(1本目)/ 46.69秒(2本目) トップとの差、約7秒

 

 

久々に晴れたスキー場でのスキーは楽しい。でも雪質はあんまりになるので、寒い寒い日のスキーの方が案外好きかも。

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さて、マスターズに参加している選手のためのポール練習会があると聞いて、参加してきた。普段あまり外部の人と交流しない仕事をやっているだけに、このようなコミュニティーに参加するだけで非常に緊張してしまう僕だが、図々しい僕でもある。礼儀を踏まえればなんとかなるぜ、俺は大人だぜ。

 

少し遅れて会場につくと、参加者がすでにポールをゲレンデにセッティングしていて、一体どの人が練習会を取り仕切っているのかさっぱりわからん。スキーってみんなヘルメットにゴーグルしてるんでさっぱり顔もわからん。年齢も雰囲気も体格もヒントになるものがまるでない。

 

というわけでそこにいた人に適当に声をかける。代表者の名前を聞き出す。そして挨拶に行く。なんとなく練習会の流れをつかむ。そして練習会にじわりと参加。

 

午前中の前半を終え、ポールのセッティングを変えると言う。僕も率先してポールを抜いたり立てたりするお手伝いを買って出るが、なんとなく浮いているのは気のせいだろうか。バイトとかでも新人って浮いているけど、まさにあんな感じの僕である。マスターたちがなんとなく僕に冷たい、、、。気のせい!?

 

2本目のセッティングを終え、みなスタート地点に集まってくるが、なぜだか誰もスタートしようとしない。これは日本人流の遠慮のカタマリか。どうぞ、どうぞ、お先へどうぞ。ってやつか。それなら僕が先に行こうかなってわけで、「すいません、先行ってもいいですか?」と先頭付近にいたおじいさんマスターに声をかけると、

 

「年寄りが先じゃああああ!」と怒鳴れる。

 

41歳、新人マスターである僕はそれはもう「ひぃいいいい」となって列最後尾へ。

 

ニートラップならぬ、じじいトラップ。完全に引っかかった俺。悲しい。

 

それでも気を取り直し、後半の練習を黙々とこなした。

 

途中、滋賀県から参加している関西弁で話すノリのいいマスターに声をかけられ、何本かリフトに一緒に乗って、スキーに関するよもやま話で盛り上がり、「これでもう1人じゃないんだ」と、新人バイトがバイト先で友だちを作った時のような安堵感に包まれる41歳の新人マスターであった。

 

 

日付変わって金曜日。マスターズ第2戦。

 

白峰に通うのが正直しんどいが、7戦すべてに参加すると決めた僕はこの日も朝からせっせと早起きをして、くねくねの山道をひた走った。

 

40代の参加は今回は僕のみ。不戦勝の40代優勝。これでまた閉会式にタイムを発表されて恥をかくだろう。こうなったらがんばってタイムを縮めるべ!

 

そんな勢いでスタートした僕の1本目はなかなか良い滑りだったが、レース後半で体が大きく流され危うくコースアウトしそうに。強引にコースに戻ったけれどタイムはそのロスが大きく響いてトップとの差は7秒差。前回の12秒差よりも少し縮んだけれど、悔やまれるレース内容となった。

 

昨日の練習会で友だちになった滋賀県マスターにタイムを聞いてみると、スキー歴5年の彼は僕よりも4秒も速くて、「昔、レースに参加してたんすよ」と見栄を切った昨日の自分がひどく恥ずかしくなった。

 

「すげえっすね!」

 

笑って恥をごまかすおいら。

 

当分は滋賀県マスターとの戦いになりそうである。

 

次回のレースは1月31日!

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乞うご期待、みんな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スキーブログ 2016-2017 8th Run 雪山の学び編 @たいらスキー場

場所:たいらスキー場(富山)

日にち:1月24日

天気:大雪

ゲレンデコンディション:常時新雪

視界:最悪

移動手段:ジムニー

所要時間:約60分

道路状況:つるっつる

 

41歳になってスキーを本格的に再開して、今さらながら学ぶことがたくさんあるので、それらについて箇条書きに語りたいと思う。

 

① 雪が強い日には自宅にいるのがよい

これは最近の大雪の中スキーに出かけて思ったこと。視界が悪いと危ない。転ぶ。楽しくない。行き帰りの車の運転も疲れる。

 

② それでも行きたいなら天気に合わせたゴーグルが必要

晴天用のミラーゴーグルを雪の日に使うと雪面の凸凹がまったく見えない。こないだ大ゴケしたのは、見えない雪の塊に足を取られたせいだった。

 

③ 説明書はちゃんと読んでおけ

通販でいろいろスキーの道具を買ったわけだけれど、最新のギアは進んでいて説明書を読まなかったせいで、ストックのストラップを滑走中に無くした。まさかあんなボタンがあって、それを押すとストラップが簡単に外れるなんて知らなかった。

 

④ 一日券で遊ぶならリフト運行開始時間から滑るべし

遅めの12時とかから半日券で遊ぶのもよいけど、心の余裕を持ってゲレンデを思う存分楽しむなら朝イチがベスト。早い時間は人も少ないしゲレンデコンディションも良い。昼過ぎにはすでに案外疲れてきて、もういいっかな〜みたいな気分になれる。

 

⑤ お一人様スキーは座禅である。

リフトの乗車中は話す相手もいないので、ずっと心の中であらゆることを考えてしまう。しかしそれは大自然の中の瞑想なのかもしれない。よもやまの想いは座禅中の雑念のように左から右へと抜けていく。

 

⑥ スキー場以外でがんばるべきことが実はたくさんある。

スキー場のゲレンデはいわば実験の場所。そこでつかんだデータをもとに上達のための攻略を考える。そして弱点は案外筋力不足だったり、体の固さだったりする。そんなものは一朝一夕ではどうにもならないので、日々の鍛錬こそが次の良い滑りにつながるのだろう。

 

⑦ 感謝の気持ちを忘れるべからず。

自分の趣味を受け入れてくれる奥さんに感謝。大地に雪の恵みをもたらせてくれる自然の偉大さに感謝。リフトの雪を払ってくれるリフトのおじさんに感謝。除雪車のおじさんに感謝。レースを運営してくれている方たちに感謝。自分の仕事の支えとなってくれている方々に感謝。僕がスキーをできるのはそんな方達がいるからだ。スキーをやっているといろんなことに感謝したくなる。

 

最後に。

 

トランプが大統領令を使ってパイプラインの建設推進を国務長官に指示した。これは経済を優先して自然を壊すという古くて俗悪なやり方だ。

 

100年後の地球人がそのときもまだ今のように楽しくスキーを楽しめていますように!!!

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スキーブログ 2016-17 7th Run @白峰アルペン競技場 GSオープンマスターズ初戦参加!

時:1月20日(金)

場所:白峰アルペン競技場(石川)

天気:曇りときどき晴れ&雪

積雪:150cm

ゲレンデコンディション:圧雪、固め

現地までの移動手段:ジムニーJA22

現地までの所用時間:1時間15分

レース結果:49,10秒(トップとの差約12秒)

 

僕は元来大げさである。怪我、病気のときはとくに騒ぐのでまわりの人に迷惑をかける。

 

前回のスキーで大ゴケしてひねった右肩の痛みが治まらないので近所のクリニックに行き、レントゲンを撮ってもらうと、「ここに黒い線がちらっと写っています。もしかしたら少し折れているかもしれませんね」と言われた。

 

折れているかもしれませんね!?

 

いやいやいや、そんなわけはない。折れていたら今シーズンのスキーが全部ダメになってしまう。折れているなんて嘘だ!

 

元来大げさな僕は、今度は中学のときの同級生がやっている接骨院へ向かった。

 

同級生は言う。「折れているかもしれませんっていうそんな中途半端な診察があるか。ちゃんとした病院行って診てもらった方がいいよ、べん」

 

ということでこの日の治療は電気をビリビリ肩に当ててもらって終了。翌日、僕は「ちゃんとした病院」へ行って、「ちゃんとした診察」をしてもらった。

 

結果は折れていなかった。靭帯も切れていない。医者からリハビリを開始してもよいと言われたのでほっと一安心。不思議なことに「ちゃんとした病院」で「ちゃんとした医療的証拠」をもらった僕の右肩は以前と比べてあんまり痛くなくなっていたのでした。

 

病は気から、って言うしなあ、なんてつぶやきながら、次に僕が向かったのは地元の神様が祀られている石浦神社であった。

 

元来、大げさな僕は、今回の怪我、二週間前の突き指、正月元旦のインフルエンザ疑惑をすべて直線上に並べて、これはもう42歳の厄年の厄に違いないと結論づけた。

 

前厄、本厄の厄払いにも行っていない。

 

これはもう完全にそうに違いない。

 

ということで僕は久しぶりにジャケットに袖を通し、奉納のための日本酒一升びんを小脇に抱えて、かつてアルバイトをしたことのある石浦神社へ向かい、しっかりと厄を払ってもらった。そしていただいたお守りをしっかりとスキージャケットのポケットにしまった。

 

これでもう大丈夫だ。べん、マスターズに参加してもいいぞ。

 

心の声が僕にそう告げる。

 

そんなわけで行ってきました、オープンマスターズ第1戦!

 

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この日も早起きをして、まだ少し痛む右手を軽くハンドルに添えながら、なかなかの山道を愛車ジムニーで駆け抜けて、17歳のときを最後に足を運んでなかった白峰アルペン競技場にたどりついた。

 

会場にはすでに強そうなおっさんおばさんの姿がちらほら見え、うおお、なんかものすごく緊張すると思いながら、リフトの乗車時間を待ちつつ入念にストレッチをする彼らの中に僕も混じって、僕もそれらしく見えるストレッチを行った。見上げるとそこにはすでにレース用のポールが立っている。

 

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うおお、この感覚!やっぱり緊張!

 

この日、僕は絶対に無理な滑りはしない、と心に誓っていた。もう一回転んだら多分本気で今シーズンスキーができなくなる。だからタイムが遅くたって無理なターンはするんじゃないぞ、わかったか、俺!?

 

そう自分に言い聞かせて、受付を済ませた僕はコース上部のフリー滑走部分を滑ってみたのだけど、やっぱり右肩から転ぶのがどうしても怖くて、ぜんぜんスピードを出せない。そんな中猛者レーサーはがんがん飛ばしてレース前のウォーミングアップを行っている。なんだかとっても気後れするけど、まあしょうがない。レースに参加することに意味があるのだ。

 

ほどなく淡々とレース開始。全部で30人くらいが参加していて、滑走順はおばさんが最初、その次がおじいちゃん、その次がおじさん、そして最後にこの日最年少(41歳)の僕という具合だった。この日は僕の他にもう一人40代の人が参加していたわけだけれど、とにかく、おじさんもおじいちゃんもみんなかっ飛ばす。とくに50代がもう現役バリバリみたいな感じでタイムを争っていて、最後から2番目に滑った僕のタイムは目を疑うくらい遅くて、一本目を滑り終えた時点でそのまま帰ろうかとも思ったくらいだった。

 

80歳のおじいちゃんと同タイム、、、。!!!

 

2本目は申告制レースと言って、自分が次に滑るタイムを自己予想し、そのタイムが1本目のタイムと近ければ近いほど勝ち、というゲームだった。

 

1本目があまりにも遅かった僕は、無謀にも2本目のタイムを5秒縮めて申告し、レースに挑んだ。しかし結果は1秒しか縮まらず、レースの世界の厳しさを肌で感じた次第でした。

 

そして閉会式。各年代ごとに表彰されるので、二人しかいない40代は確実に二人とも表彰される。ああ、そんなのって恥だ。そこではきっと必ずタイムも発表されるに違いない。プライドの高い僕にはもう耐えられない仕打ちさ。

 

案の定、2位で表彰され、タイムも公表された。僕のタイムを聞いたじいちゃんおばさんおじさんみんなが一様にほくそ笑んでいるのがわかった。(勝手にそう感じただけかもしれんが)

 

景品に白峰特産の揚げをもらってこの日のレースを終えた僕は、巨大な揚げをスキージャケットのポケットにしまい込んで、数本ゲレンデを滑ってから帰路についた。転んだらポケットの中の巨大揚げは潰れてしまうだろうな。僕は慎重かつ大胆に最後の滑りでカービングターンを練習し、今度のレースは絶対に※カービングターンを使って挑もうと心に誓うのでした。

 

カービングターンとはスキー板をずらさずに行うターンのためスピードが出る。しかし、スピードが出ると今度はスキーコントロールが難しくなるため、ずらすターンでブレーキングする必要があるのだが、この日びびりの僕はすべてずらすターンでレースを滑ったため、タイムは散々たるものだった。(言い訳)

 

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もらった景品の揚げ。焼いて食べたらむちゃくちゃ美味しかった。奥さんもぜっさんの揚げでした。

 

 

スキーブログ 2016-2017 6th Run @一里野温泉スキー場(石川)

日にち:1月14日(土)

場所:一里野温泉スキー場

天気:雪&吹雪

雪質:乾雪&湿雪&ときおりパウダー

現地までの移動手段:ジムニー

現地付近の路面状況:圧雪、凍結

現地までの所要時間:1時間15分

ゲレンデコンディション:がたがた

リフト待ち時間:0分

 

小学生のとき、スキーに行く日はすごい早起きをさせられた。5時起床。6時には出発するのだけど、外は真っ暗で部屋の蛍光灯がやたら眩しく、石油ストーブは早朝から唸りを上げていた。

 

それが僕の冬の原風景の一部だったりする。

 

雪を踏みしめながら出発する車。スキー場に近づくにつれ外は明るくなり始め、雪が光を淡く反射し始める。そんな光景が記憶に染み付いている。

 

土曜日の早朝、5時30分に起床した僕は、眠る奥さんに「行ってきまーす」と告げて、一人、愛車のジムニーに乗り込んで一里野温泉スキー場へ向かった。

 

早朝の蛍光灯の感じ、まだ暗い外、ぼんやりと明るくなる山の稜線。すべてがあの日の追体験のように完璧な朝だった。

 

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こんな感じの山道はやがて相当にヘビィな雪道に変化していったのだけど、4駆のジムニーは非常に頼もしく、雪道運転も思わず口笛を吹きたくなるほど楽しかった。

 

リフトが動く前に到着した僕は神聖な気分でスキー板を車から降ろし、入念に準備運動をしてからブーツに足を入れた。今日はどんな滑りになるだろう。

 

リフト運行開始とともにゲレンデを駆け抜ける物好きなスキーヤースノーボーダーに混じって、僕も数本メインゲレンデを滑ってみた。

 

スキー場のメインゲレンデって初心者も上級者も入り乱れていて、実は非常に滑りにくい。他のスキーヤーのターン予測がつきにくい分、思い切った滑りができない。僕は数年前に初心者の急なターンを避けようとして複雑骨折をした苦い経験がある。そんな訳だから、混んだゲレンデが非常に苦手なのである。

 

という訳で野平ゲレンデへ移動。

 

野平ゲレンデは非常にゆるやかな斜面なんだけれど、スキーヤーのそれぞれの間隔が広いし、みんなわりと真面目に練習しているので、非常にストイックになれるゲレンデだと思う。僕は今日は野平ゲレンデだけにしぼって練習すると決めた。

 

午前中20本滑り、いったんメインゲレンデに戻って昼食をとることに。

 

野平ゲレンデから林道コースを抜け、そうだメインゲレンデをついでに一本滑ってからご飯にしようと欲を出したところで悲劇が起こった。スキーっていつもあと一本って時に悲劇が起こる。

 

通販でスキー板を買うとき、通信欄に「上級者・中級者・初級者」を自己申告する欄があり、それによってビンディングの開放値を向こうが決めて配送してくるのだけど、僕は日本人らしく謙遜してしまい「中級者」のところに◎をした。

 

おかげでビンディングの開放値はかなり低めで、ちょっとした衝撃で板が外れてしまうのだけど、あまり転ばないので悲劇が起こるまで僕は開放値を放置していた。

 

そして、メインゲレンデの急斜面で雪の塊に足を取られた僕のスキー板は突如外れ、僕は突然空中に投げ出され、右手から斜面に突っ込んで、あちゃぱー、なんかすっごく痛かったんですけど、って感じで斜面を数メートル転がった。

 

骨折したときの記憶が蘇る。

 

あの時は本当に痛くてまったく動けなかった。するとたくさん人がやってきて「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。でも「痛いです」と返事する僕に彼らは苦笑いするだけで、なぜかその場を立ち去っていった。結局自力で歩いて救護室に行ったわけだけど、あんな経験は二度とごめんだ。

 

僕は痛くないふりをして立ち上がり、取れた板のところまで戻って板を履き直したわけだけれど、実はもうすでに戦意喪失。急斜面を警戒しながら降りていき、ロッジでひとまず暖を取ることにした。

 

ロッジで痛い右肩をぐるぐるまわし、折れてはいないことを確認。しかし、捻挫はしているのは確実だ。ふうむ、困ったぜ。シーズンはまだ始まったばっかりだぜ。

 

とりあえずコーヒでも飲むか。そして僕はコーヒーを飲んだわけだけど、喪失した戦意は戻ってこなかった。

 

こうなったらカレーでも食うべ。そして僕はカレーを食べて、スキー場のカレーはどうしていつもこうも美味いんだろうと自問しながら、我がMyゲレンデ野平に向かい、痛む肩に顔を歪ませながらも、さらに20本滑ったのだった。

 

怪我の功名か、上半身が痛いので力を抜いた分、下半身中心のターンが身につき、その日最後の5本は今までのスキー人生の中でもっとも納得のできるものになっていた。

 

しかし、やっぱり右肩が痛い。

 

というわけで2時半になった時点で終了し、愛車ジムニーの元に戻ると、鍵穴が凍っていて、ドアを開けられないという悲劇にテンパる俺。雪の世界っていろんな場面に遭遇するので、なんだかとっても生きている実感があるよ。

 

なんとか開いたドアから片手でスキー板を車内に放り込み、右手は痛くて完全に動かない。こうなるとヘビィな雪道を片手で運転しなければならないな。なんてことを考えている間も横殴りの雪が車内を白く染めていく。これだけ待望していた雪もここまで来ると暴力的だな。でもいいんだ。もっと降っておくれ。

 

なかば自暴自棄になりながら車を発進させ、ぐねぐね道を「痛い、痛い」と言いながら帰ってきた。

 

最高の1日だったはずだけれど、痛む肩に日本人としての謙遜がめぐる運命を感じつつ、休日出勤している奥さんになんと説明しようかとハラハラドキドキしながら、ベッドの中でうずくまる小生でありました。

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美しいターンを作る練習に最適な野平ゲレンデ。

 

さて、今週にはマスターズ第1戦が待ち受けている。

 

こんな調子で参加できるのか!?

 

乞うご期待、俺!

 

 

スキーブログ 2016-2017 4th and 5th Run @たいらスキー場(富山)後編

1月11日 水曜日

 

座禅スキーでおなじみのたいらスキー場のリフトがすべて稼働!!!

 

仕事は4時から。これはもう行くっきゃない!職権乱用じゃー!

 

というわけで一山越えるとそこは雪国でありました。

 

 

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第1ペアリフトをこの日は独り占め。富山県の中学高校競技スキー合宿が始まっていて、ワンピを着た強そうな子供たちがコースをかっ飛ばしていたが、上手い奴は上手い。僕はリフトから上手い奴を見つけると、そのターンを分析し自分の次の滑りに取り入れるのだった。

 

それを繰り返すこと3時間半。あと一本、あと一本とやっているうちにタイムリミットが来てしまい下山を覚悟。体はそこそこに疲れていて満足の行く今季5回目のRunだった。

 

そして大寒波到来!

 

ついに石川県内のスキー場もオープンだ。次は一里野温泉スキー場へ行く予定。

 

乞うご期待、俺!

 

 

スキーブログ 2016-2017 4th and 5th Run @たいらスキー場(富山)前編

日にち:1月8日(日)、1月11日(水)

積雪:30cm(4th)、 40cm(5th)

天候:くもり(4th)、雪(5th)

雪質:ベタ雪(4th)、湿雪(5th)

現地までの移動手段:フィット(4th)ジムニー(5th)

現地までの所要時間:約1時間

 

 

石川県内のスキー場が全滅中、富山勢はなんとかがんばっている。Facebook上で旧友がたいらスキー場のホームページのリンクを貼っていたのを見て、閃いた。

 

「そうだ、たいら行こう」

 

たいらスキー場は案外金沢から近くて距離的に40キロくらいしか離れていない。中学生のときに一度父親と行ったきりだったけれど、行ってみるのも悪くないなと思い立ち、妻を助手席に乗せ、愛犬を後部座席に、いざたいらスキー場へ。

 

たいらスキー場のHPには「がんばって雪をかき集めました。今日は第2ペアのみ営業です!」と書いてある。五箇山トンネルを抜けてすぐのたいらスキー場に到着し、ゲレンデを見上げてみると、想像以上に雪があったのでテンションがあがる。

 

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鼻息を荒くしながらブーツに足を入れ、板をかついでゲレンデに到着。「5時間券ください!」と売り場のおばさんに言うと、「今日は滑り放題、1000円よ」との返事にテンションはさらにあがる。

 

愛犬と散歩に出かけた奥さんを尻目に前のめり気味にリフトに乗り込み、最初の一本目を滑ってみると、5秒でリフト乗り場へ到着。あまりのあっけなさに拍子抜けした僕は、幻を疑うかのように目をごしごしやってもう一度リフトに乗った。

 

そして、いざ2本目。

 

やっぱり5秒で終わる。まばたきひとつ終わらぬうちにまたリフト乗り場に自分がいる。これはなんぞや?

 

3本目からはほとんど修行僧のように、この瞬殺5秒滑りと5分のリフト乗車を激しく繰り返した。そのせいで、だんだん時間の感覚が麻痺してきて、しまいには僕の心は瞑想をしているときのように妙な静寂さに包まれていた。

 

なんだこれは。座禅スキーか。あまりにもストイックすぎる。そして2時間も経つ頃、僕はすっかりファミリーゲレンデに飽きてしまっていた。

 

世界遺産である五箇山合掌造りを愛犬と散歩中の奥さんにメールを送り、早めのSOS。

 

ゲレンデの入口に来た奥さんに最後何本かの滑りを撮影してもらってこの日のシーズン4本目のスキーを終えた。

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座禅スキーヤー。なかなかの境地にたどり着く。

 

 

 

 

 

スキーブログ 2016-17 雪待ちインフルエンザ編

元旦早々に高熱にうなされ、寒気(さむけ)がイメージとしてジッパーとなり僕の背骨に張り付いていた。医者に行ったら多分インフルエンザだったのでしょうということ。4日間寝込んで、ようやく今日から仕事初め。正月らしいことはまったくしていない。

 

寝込む布団の中で光るi-Pad。そこで僕が見ていたものは主にスキーに関するものばかり。ネット時代のグロバリゼーション。アメリカのスキー場の積雪状況だって手に取るようにわかるんだぜ。

 

僕は適当にそれらしい感じの名前のスキーリゾートをクリックし、56 inchの積雪がいったい何センチなのか計算したり、華氏23度って一体摂氏何度なんだよぉって悶々しながら、やはりアメリカのスキー場はしっかり雪が降っているんだなと実感。それでも彼らからすれば少し少ないようにも思える積雪量かもしれない。

 

あるスキーリゾートの紹介文を読んでみたら「毎年平均641インチの積雪があります」なんて書いてある。641インチってあんた、換算したら16メートルだばよ。

 

そんな場所にひょいと出かけられるラッキーな人たちよ。ああ、せめて北海道に住むことができれば。越後湯沢でもいい。とにかく石川の雪の降らなさが本当に異常なことに感じられる。

 

小学生のとき、学校まで行く道はすべて圧雪されてコチコチでのんきにミニスキーを履いて登校したりしたもんだぜ。休み時間の雪合戦で長靴のすきまに雪が入りまくって脱げなくなって授業に遅刻して怒られたこともあったぜ。あれって幻だったんかな。

 

寝込む布団の中でさらに探索は進む。雪が降らないのは寒気(かんき)が降りてこないからだ。そう結論づけた僕は「寒気」を検索。そして雪の降る気象条件を研究。ふむふむ、なるほど。上空1500メートル付近にマイナス6度の寒気があり、上空5000メートルにマイナス30度の寒気があるのが雪の降る最低条件か。ふむふむ。

 

というわけで僕は週間天気予報を見るのをやめて週間寒気予報を見るというオタク的な天気の見方に切り替えたわけさ。これを見ていれば寒気の上り下がりが目に見えてわかる。マイナス6度が北陸を覆う時の快感と言ったら!oh!!来週の水曜日あたりはずっと寒気くんが日本に居座るではないか!お願いだからそんときにどっさりと雪を降らしてスキー場関係者の方々を笑顔にしていってはくれないか!

 

温暖化がもたらす地球の変化。僕みたいにスキーができないと嘆いていることなんかよりもっと深刻な事態の人たちもいるのは知っているけれど、スキーができないというよりか、雪が降らないのはおかしい!という苛立ちが強い。何ができるかわからないけれど、まずは知ることから始めるのさ。寒気について知った僕の今度の意識は海水温というものに向かっているのであった。エルニーニョ VS ラニーニャ! 

 

今回お世話になったサイト。

 

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海外のスキーリゾートの情報が一挙に手に入る。見え方や更新のされ具合も日本のそれよりも発展していて見やすい、使いやすい、見ていて楽しい。

 

 

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ぐいぐいと押し寄せるマイナス6度線。