スキーブログ 2016-2017 13th Run @立山山麓スキー場(極楽坂・らいちょうバレー)[富山]

日にち:2月5日

場所:立山山麓スキー場(極楽坂・らいちょうバレー)

天気:曇りときどき雨

積雪:190cm

ゲレンデコンディション:がたがた

雪質:重い湿雪

移動手段:フィット

所要時間:1時間30分

同行人:妻(骨折中)

 

むかしむかし極楽坂スキー場で行なわれたスキー大会に出た記憶がかすかにある。子供心に「極楽坂」と聞いて、なんとなく身がすくんだ覚えがある。

 

今回、そんな記憶をたよりに何十年ぶりかに極楽坂スキー場へ向かった。

 

朝6時半出発。車に初めてETCを搭載して休日割引だぜ、イエーイと高速道路を使って立山に。

インターを降りてから立山山麓スキー場までトンネルはわずかに一本のみ。道もあまりぐねぐねしておらず、なんとまあ快適なことか。富山市内から1時間以内で行けるというのも魅力のひとつだろうか、8時前に着いたのに駐車場はすでに半分くらい埋まっていて、「今日は混むんじゃなかろうか」と不安になる、せこいおいらでございやした。

 

今回、骨折した奥さんは気晴らしにと、一緒に同行してくれたわけなのだけれど、奥さんは新聞や雑誌をひたすら何時間にも渡ってむさぼり読むという特異な特技を持っているので、僕がスキーに夢中になっている間も、そのような時間の過ごし方ができる。うーん、なんと息が合った夫婦と思いきや、骨折してて荷物があまり運べない奥さんを半ば置き去りにしてリフトに乗ろうとしたものだから、さっそくケンカが勃発。

ヒートアップしたままリフトに乗り込んだ僕の頭は、立山から吹き下ろす霊験新たかな冷たい風に冷やされて、反省した僕はリフトの上から奥さんにメールを送った。

 

「さっきは焦っててごめん!」

 

奥さんからも返事があり、一件落着。山頂に着くと素晴らしい景色が待っていた。

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富山湾と向こうにかすかに見えるのは能登半島か。いい眺めだ、今日も思いっきり滑るっちゃ!(富山弁?)

 

極楽坂は名前の通り、転ぶとそのまま極楽浄土入りしそうな急斜面が次々とやってくる。リフトから見ていると、転んだ人が次々とスーパーマンの体勢で手を前に伸ばしたままうつぶせで斜面を滑り落ちて行く。その距離およそ30メートル。

 

あんなの見たら絶対に転びたくない。でも今日の課題は、急斜面の高速によるカービングターンということなので、びびりながらも緩斜面が見えたところから高速で突っ込んで行き、おりゃあっと片足の裏面に加重をかけ、腰から下をぐいんとひねると、スキー板がうわんとたわんで、強烈なターン弧を雪面に描き始める。この爽快感や、なんたること。自分が地球の一部になったくらいの遠心力を感じる。、、、快感!

 

しかし、このうっとり高速カービングも気を抜くとすぐに未圧雪ゾーンまで突っ込んで行くはめになり、湿った雪で覆われた未圧雪ゾーンは極楽坂に突如現れる地獄だったりもする。まじで怖い。転んだら極楽やなくて地獄行きや。南無阿弥陀仏

 

何本か滑ってるうちに極楽坂にイイ感じでとけ込むおいら。調子も出て来てどうやら極楽浄土行きは免れそうだぜ。

余裕が出て来た僕は、ゲレンデに建つ味のあるロッジをパシャリ、看板とパトロールのお兄さんをパシャリ、立山山麓の大自然をパシャリとなかなか充実した時間を過ごしたわけでありました。

 

そのときの写真はこちら。

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喫茶HOBO

 

 

 

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トロールのお兄さんがなんとなく照れている。(勝手に撮ってごめんなさい)

 

などなど。

 

この日は気温が高く、昼の12時にもなるとゲレンデは重たい雪の塊がそこら中に溜まって荒れ荒れ状態に。これ以上滑ってると大ゴケして怪我しそうだな。8時から滑ってリフトは17本乗ったし、理想のターンにも近づいた。感無量。

 

というわけで12時には切り上げ!

 

この後奥さんと合流し、奥さんが見つけた素敵な雪の散歩道を一緒に探索。そのときには奥さんとも仲直り、僕のテンションもすっかり上昇でこんな感じに。

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いい週末だった。

 

次回はマスターズ第4戦。出るか高速カービングターン!?夢はトップと5秒差以内!

 

乞うご期待、俺!!

 

 

 

 

 

 

 

 

スキーブログ 2016-2017 12th Run @白峰アルペン競技場 マスターズ第3戦結果報告

日にち:1月31日

場所:白峰アルペン競技場

天候:晴れ

移動手段:フィット

移動快適度:良良良

コースコンディション:良

コース難易度:並

1本目:43:33秒(トップとの差7:86秒)

2本目:42:27秒(トップとの差7:71秒)

40代部の第2位(40代参加人数は2人のみ!)

 

マスターズレースもすでに3戦目に突入。今日あたりはトップと5秒差以内に詰めたいと目論んでいたけれど、よくよく考えてみれば、トップを争っている人たちって50代とは言え、どう見ても国体経験者風貌バリバリなんだよね。

そんな彼らに、小中高とほぼビリっけつを陣取っていた僕が、たった数回の練習と試合で5秒以内とかほざいているんだから、笑っちゃうわよ。

 

でも勝ちたい。勝てなくてもいいから、ミスのない速い滑りがしたい。

 

がしかし、この日もあえなく7秒差どまり。

 

まだまだの俺だ。

 

コースの斜面変化とポールの振り幅でどれくらいスピードが変化するのかまだ読めない。読めないので速度が下がりすぎたり、今度は逆に速度が出過ぎてターンしきれずにコースアウト寸前になったりする。

 

うむむむむ。

 

次の日曜日は立山山麓スキー場で一日猛特訓してきます。

 

次のレースは2月7日。

 

乞うご期待、おれ。(テンション低め)

 

ベンの滑走中のイメージ:

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スキーブログ 2016-2017 11th Run @シャルマン火打スキー場(糸魚川)

日にち:1月28日、29日

場所:シャルマン火打スキー場

移動手段:ジムニーJA22

移動経路:国道8号線金沢〜能生(新潟)

所要時間:約5時間

ゲレンデ積雪:330cm

天候:晴れ

雪質:固め→べた雪

ゲレンデコンディション:良〜並

同行人:妻(スノーボーダー

 

 

僕の奥さんは新潟市の人である。よってお盆と正月は必然的に新潟に行くことになる。

新潟に行く途中、金沢に帰る途中、いつも気になっていた「シャルマン火打スキー場」の看板。ホームページで調べてみると、どういうわけか、とても心が惹かれる。

 

生きていて、何かに導かれるということがたまにある。

 

アメリカのマウントシャスタや、モニュメントバレー、北海道の羊蹄山など、たまに山からのお呼びがかかることがある。

 

そこに行くと人生が開けるような経験をしたり、面白い人に出会ったりする。

 

そして、今回はシャルマン火打の山に呼ばれて行ってきました、べんと妻。

 

奥さんとは新婚旅行でアメリカをロードトリップしたことがあり、今回のジムニー国道の旅は、まるでロードトリップを再現しているみたいでとても楽しかった。

 

まずはこんな感じ。

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そしてこんな感じ。

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そしてついに乗り心地のあまりよくないジムニー新潟県にたどり着く!

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がんばったぜ、ジムニーと俺、そして奥さん。

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たどり着いたのはシャルマン火打スキー場まで約5キロのところにある、「ゲストハウス山楽」。オーナーがすごいナイスな感じの人で、さっそく来てよかったなあと実感。

 

宿の目の前には権現山という荘厳な山がそびえたっていて、夕暮れに染まるその景色にはるばる来てよかったなあと、さらに実感。

 

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近くの温泉につかり、近くの定食屋さんでオーナーが絶対に食べた方がいいと言っていたソースカツ丼を食す。まじでうまい。

 

宿に帰ってくると、ナイスなオーナーが酒の入ったコップをもって団欒広場をうろうろしている。流れで一緒に飲むことに。持参したワイン、ウイスキー、お菓子を次々と空けて行き、話は盛り上がる。埼玉県から糸魚川に移住したオーナーの話に耳を傾け、奥さんと僕の田舎(豪雪地帯希望)への移住熱が否が応でも高まってしまう。(※ちなみに奥さんとは越後湯沢あたりに住めたら最高だねと話してます。グリーンランドもいいよねって最近は飛躍もしております)

 

もともと旅館だった建物をオーナーが買い取ってゲストハウスにしたので、非常に自由な空間が生まれておりました。ここではライブが行なわれたりもしている模様。二階の広間にはドラムセットが無造作に置かれたりしていて、なんとも僕好みなお宿でありました。

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 気づけば日本酒の瓶を右手に持った他の宿泊客とも合流したりして、賑やかな夜は更けて行き、やがて眠たくなった僕と奥さんは部屋に戻って寝ることに。

 

「朝は絶対に6時起きしてリフトの始発に間に合うように出発するからね!」と奥さんに念を押して眠りにつくおいら。待ってろ、シャルマン火打!

 

そして朝、予定通りに出発したベンと奥さんご一行のテンションは予想をはるかに越えて超マックスに到達。決めのポーズもイナバウアー寸前に。

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この日は1000円払えばポールトレーニングに参加できるプログラムがあって、それに参加したくてやってきたのだけど、ポールトレーニングを数本こなして汗だくでゲレンデ正面のセンターに戻ってくると、何やら向こうからしょんぼりした奥さんがこちらに向かって近づいてくる。

 

ん?ん?ん?

 

よく見てみると、右手がぶらんとなって、湿布を貼った手首にテーピングが巻かれている。

 

「リフト2本目でこけて、右手をひねった。痛いよ〜」と半泣きの奥さん。奥さんはこの怪我で完全リタイアとなり、センターのカフェでずっと読み物をすることに。可哀想な奥さんよ。せっかく膝側のターンができるようになったのに。(後日、医者で骨折と診断されました)

 

「私のことはいいから、ポールがんばって!」

 

泣けるぜ、奥さん。本当にありがとう。

 

そんなわけで、午後もポールトレーニングに集中し、課題が山積みになったところで体力の限界を迎えて、帰ることに。半泣きの奥さんの着替えを手伝い、車に乗り込んで、いざ金沢へ。車中、利き腕がまったく動かない奥さんはわりと元気で、いろんなことを話しながら帰った。そして魚津にある伝説の家系ラーメン屋、「はじめ家」にも寄った。意外と元気な僕たち。ここの家系ラーメン、スープが体に優しい感じで本当におすすめです!

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※写真左奥に見えるのは骨折している奥さんの右手。ラーメンがとても食べづらそうでした。

 

書くのを忘れてしまったけど、行きの途中でフォッサマグナミュージアムに立ち寄って、日本の成り立ちのやばさを肌で感じ取って来た。まさか昔の日本があんなことになっていたとは!だから糸魚川〜白馬〜富士山〜静岡って何か得体の知れないパワーを感じるわけだね。みんなも行ってみるといいよ!!

 

それでは次回のブログはマスターズ第3戦。「果たしてタイムは縮んだのか、俺!?」編です。

 

乞うご期待!

 

 

 

スキーブログ 2016-2017 9th and 10th Run @白峰アルペン競技場 ポール練習会&マスターズ第2戦

日にち 1月26日(練習会)&1月27日(マスターズ第2戦)

天候:晴れ

移動手段:ジムニー

所要時間:1:30分

雪質:ベタ雪

ゲレンデコンディション:並

レースタイム:49:45秒(1本目)/ 46.69秒(2本目) トップとの差、約7秒

 

 

久々に晴れたスキー場でのスキーは楽しい。でも雪質はあんまりになるので、寒い寒い日のスキーの方が案外好きかも。

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さて、マスターズに参加している選手のためのポール練習会があると聞いて、参加してきた。普段あまり外部の人と交流しない仕事をやっているだけに、このようなコミュニティーに参加するだけで非常に緊張してしまう僕だが、図々しい僕でもある。礼儀を踏まえればなんとかなるぜ、俺は大人だぜ。

 

少し遅れて会場につくと、参加者がすでにポールをゲレンデにセッティングしていて、一体どの人が練習会を取り仕切っているのかさっぱりわからん。スキーってみんなヘルメットにゴーグルしてるんでさっぱり顔もわからん。年齢も雰囲気も体格もヒントになるものがまるでない。

 

というわけでそこにいた人に適当に声をかける。代表者の名前を聞き出す。そして挨拶に行く。なんとなく練習会の流れをつかむ。そして練習会にじわりと参加。

 

午前中の前半を終え、ポールのセッティングを変えると言う。僕も率先してポールを抜いたり立てたりするお手伝いを買って出るが、なんとなく浮いているのは気のせいだろうか。バイトとかでも新人って浮いているけど、まさにあんな感じの僕である。マスターたちがなんとなく僕に冷たい、、、。気のせい!?

 

2本目のセッティングを終え、みなスタート地点に集まってくるが、なぜだか誰もスタートしようとしない。これは日本人流の遠慮のカタマリか。どうぞ、どうぞ、お先へどうぞ。ってやつか。それなら僕が先に行こうかなってわけで、「すいません、先行ってもいいですか?」と先頭付近にいたおじいさんマスターに声をかけると、

 

「年寄りが先じゃああああ!」と怒鳴れる。

 

41歳、新人マスターである僕はそれはもう「ひぃいいいい」となって列最後尾へ。

 

ニートラップならぬ、じじいトラップ。完全に引っかかった俺。悲しい。

 

それでも気を取り直し、後半の練習を黙々とこなした。

 

途中、滋賀県から参加している関西弁で話すノリのいいマスターに声をかけられ、何本かリフトに一緒に乗って、スキーに関するよもやま話で盛り上がり、「これでもう1人じゃないんだ」と、新人バイトがバイト先で友だちを作った時のような安堵感に包まれる41歳の新人マスターであった。

 

 

日付変わって金曜日。マスターズ第2戦。

 

白峰に通うのが正直しんどいが、7戦すべてに参加すると決めた僕はこの日も朝からせっせと早起きをして、くねくねの山道をひた走った。

 

40代の参加は今回は僕のみ。不戦勝の40代優勝。これでまた閉会式にタイムを発表されて恥をかくだろう。こうなったらがんばってタイムを縮めるべ!

 

そんな勢いでスタートした僕の1本目はなかなか良い滑りだったが、レース後半で体が大きく流され危うくコースアウトしそうに。強引にコースに戻ったけれどタイムはそのロスが大きく響いてトップとの差は7秒差。前回の12秒差よりも少し縮んだけれど、悔やまれるレース内容となった。

 

昨日の練習会で友だちになった滋賀県マスターにタイムを聞いてみると、スキー歴5年の彼は僕よりも4秒も速くて、「昔、レースに参加してたんすよ」と見栄を切った昨日の自分がひどく恥ずかしくなった。

 

「すげえっすね!」

 

笑って恥をごまかすおいら。

 

当分は滋賀県マスターとの戦いになりそうである。

 

次回のレースは1月31日!

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乞うご期待、みんな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スキーブログ 2016-2017 8th Run 雪山の学び編 @たいらスキー場

場所:たいらスキー場(富山)

日にち:1月24日

天気:大雪

ゲレンデコンディション:常時新雪

視界:最悪

移動手段:ジムニー

所要時間:約60分

道路状況:つるっつる

 

41歳になってスキーを本格的に再開して、今さらながら学ぶことがたくさんあるので、それらについて箇条書きに語りたいと思う。

 

① 雪が強い日には自宅にいるのがよい

これは最近の大雪の中スキーに出かけて思ったこと。視界が悪いと危ない。転ぶ。楽しくない。行き帰りの車の運転も疲れる。

 

② それでも行きたいなら天気に合わせたゴーグルが必要

晴天用のミラーゴーグルを雪の日に使うと雪面の凸凹がまったく見えない。こないだ大ゴケしたのは、見えない雪の塊に足を取られたせいだった。

 

③ 説明書はちゃんと読んでおけ

通販でいろいろスキーの道具を買ったわけだけれど、最新のギアは進んでいて説明書を読まなかったせいで、ストックのストラップを滑走中に無くした。まさかあんなボタンがあって、それを押すとストラップが簡単に外れるなんて知らなかった。

 

④ 一日券で遊ぶならリフト運行開始時間から滑るべし

遅めの12時とかから半日券で遊ぶのもよいけど、心の余裕を持ってゲレンデを思う存分楽しむなら朝イチがベスト。早い時間は人も少ないしゲレンデコンディションも良い。昼過ぎにはすでに案外疲れてきて、もういいっかな〜みたいな気分になれる。

 

⑤ お一人様スキーは座禅である。

リフトの乗車中は話す相手もいないので、ずっと心の中であらゆることを考えてしまう。しかしそれは大自然の中の瞑想なのかもしれない。よもやまの想いは座禅中の雑念のように左から右へと抜けていく。

 

⑥ スキー場以外でがんばるべきことが実はたくさんある。

スキー場のゲレンデはいわば実験の場所。そこでつかんだデータをもとに上達のための攻略を考える。そして弱点は案外筋力不足だったり、体の固さだったりする。そんなものは一朝一夕ではどうにもならないので、日々の鍛錬こそが次の良い滑りにつながるのだろう。

 

⑦ 感謝の気持ちを忘れるべからず。

自分の趣味を受け入れてくれる奥さんに感謝。大地に雪の恵みをもたらせてくれる自然の偉大さに感謝。リフトの雪を払ってくれるリフトのおじさんに感謝。除雪車のおじさんに感謝。レースを運営してくれている方たちに感謝。自分の仕事の支えとなってくれている方々に感謝。僕がスキーをできるのはそんな方達がいるからだ。スキーをやっているといろんなことに感謝したくなる。

 

最後に。

 

トランプが大統領令を使ってパイプラインの建設推進を国務長官に指示した。これは経済を優先して自然を壊すという古くて俗悪なやり方だ。

 

100年後の地球人がそのときもまだ今のように楽しくスキーを楽しめていますように!!!

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スキーブログ 2016-17 7th Run @白峰アルペン競技場 GSオープンマスターズ初戦参加!

時:1月20日(金)

場所:白峰アルペン競技場(石川)

天気:曇りときどき晴れ&雪

積雪:150cm

ゲレンデコンディション:圧雪、固め

現地までの移動手段:ジムニーJA22

現地までの所用時間:1時間15分

レース結果:49,10秒(トップとの差約12秒)

 

僕は元来大げさである。怪我、病気のときはとくに騒ぐのでまわりの人に迷惑をかける。

 

前回のスキーで大ゴケしてひねった右肩の痛みが治まらないので近所のクリニックに行き、レントゲンを撮ってもらうと、「ここに黒い線がちらっと写っています。もしかしたら少し折れているかもしれませんね」と言われた。

 

折れているかもしれませんね!?

 

いやいやいや、そんなわけはない。折れていたら今シーズンのスキーが全部ダメになってしまう。折れているなんて嘘だ!

 

元来大げさな僕は、今度は中学のときの同級生がやっている接骨院へ向かった。

 

同級生は言う。「折れているかもしれませんっていうそんな中途半端な診察があるか。ちゃんとした病院行って診てもらった方がいいよ、べん」

 

ということでこの日の治療は電気をビリビリ肩に当ててもらって終了。翌日、僕は「ちゃんとした病院」へ行って、「ちゃんとした診察」をしてもらった。

 

結果は折れていなかった。靭帯も切れていない。医者からリハビリを開始してもよいと言われたのでほっと一安心。不思議なことに「ちゃんとした病院」で「ちゃんとした医療的証拠」をもらった僕の右肩は以前と比べてあんまり痛くなくなっていたのでした。

 

病は気から、って言うしなあ、なんてつぶやきながら、次に僕が向かったのは地元の神様が祀られている石浦神社であった。

 

元来、大げさな僕は、今回の怪我、二週間前の突き指、正月元旦のインフルエンザ疑惑をすべて直線上に並べて、これはもう42歳の厄年の厄に違いないと結論づけた。

 

前厄、本厄の厄払いにも行っていない。

 

これはもう完全にそうに違いない。

 

ということで僕は久しぶりにジャケットに袖を通し、奉納のための日本酒一升びんを小脇に抱えて、かつてアルバイトをしたことのある石浦神社へ向かい、しっかりと厄を払ってもらった。そしていただいたお守りをしっかりとスキージャケットのポケットにしまった。

 

これでもう大丈夫だ。べん、マスターズに参加してもいいぞ。

 

心の声が僕にそう告げる。

 

そんなわけで行ってきました、オープンマスターズ第1戦!

 

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この日も早起きをして、まだ少し痛む右手を軽くハンドルに添えながら、なかなかの山道を愛車ジムニーで駆け抜けて、17歳のときを最後に足を運んでなかった白峰アルペン競技場にたどりついた。

 

会場にはすでに強そうなおっさんおばさんの姿がちらほら見え、うおお、なんかものすごく緊張すると思いながら、リフトの乗車時間を待ちつつ入念にストレッチをする彼らの中に僕も混じって、僕もそれらしく見えるストレッチを行った。見上げるとそこにはすでにレース用のポールが立っている。

 

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うおお、この感覚!やっぱり緊張!

 

この日、僕は絶対に無理な滑りはしない、と心に誓っていた。もう一回転んだら多分本気で今シーズンスキーができなくなる。だからタイムが遅くたって無理なターンはするんじゃないぞ、わかったか、俺!?

 

そう自分に言い聞かせて、受付を済ませた僕はコース上部のフリー滑走部分を滑ってみたのだけど、やっぱり右肩から転ぶのがどうしても怖くて、ぜんぜんスピードを出せない。そんな中猛者レーサーはがんがん飛ばしてレース前のウォーミングアップを行っている。なんだかとっても気後れするけど、まあしょうがない。レースに参加することに意味があるのだ。

 

ほどなく淡々とレース開始。全部で30人くらいが参加していて、滑走順はおばさんが最初、その次がおじいちゃん、その次がおじさん、そして最後にこの日最年少(41歳)の僕という具合だった。この日は僕の他にもう一人40代の人が参加していたわけだけれど、とにかく、おじさんもおじいちゃんもみんなかっ飛ばす。とくに50代がもう現役バリバリみたいな感じでタイムを争っていて、最後から2番目に滑った僕のタイムは目を疑うくらい遅くて、一本目を滑り終えた時点でそのまま帰ろうかとも思ったくらいだった。

 

80歳のおじいちゃんと同タイム、、、。!!!

 

2本目は申告制レースと言って、自分が次に滑るタイムを自己予想し、そのタイムが1本目のタイムと近ければ近いほど勝ち、というゲームだった。

 

1本目があまりにも遅かった僕は、無謀にも2本目のタイムを5秒縮めて申告し、レースに挑んだ。しかし結果は1秒しか縮まらず、レースの世界の厳しさを肌で感じた次第でした。

 

そして閉会式。各年代ごとに表彰されるので、二人しかいない40代は確実に二人とも表彰される。ああ、そんなのって恥だ。そこではきっと必ずタイムも発表されるに違いない。プライドの高い僕にはもう耐えられない仕打ちさ。

 

案の定、2位で表彰され、タイムも公表された。僕のタイムを聞いたじいちゃんおばさんおじさんみんなが一様にほくそ笑んでいるのがわかった。(勝手にそう感じただけかもしれんが)

 

景品に白峰特産の揚げをもらってこの日のレースを終えた僕は、巨大な揚げをスキージャケットのポケットにしまい込んで、数本ゲレンデを滑ってから帰路についた。転んだらポケットの中の巨大揚げは潰れてしまうだろうな。僕は慎重かつ大胆に最後の滑りでカービングターンを練習し、今度のレースは絶対に※カービングターンを使って挑もうと心に誓うのでした。

 

カービングターンとはスキー板をずらさずに行うターンのためスピードが出る。しかし、スピードが出ると今度はスキーコントロールが難しくなるため、ずらすターンでブレーキングする必要があるのだが、この日びびりの僕はすべてずらすターンでレースを滑ったため、タイムは散々たるものだった。(言い訳)

 

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もらった景品の揚げ。焼いて食べたらむちゃくちゃ美味しかった。奥さんもぜっさんの揚げでした。

 

 

スキーブログ 2016-2017 6th Run @一里野温泉スキー場(石川)

日にち:1月14日(土)

場所:一里野温泉スキー場

天気:雪&吹雪

雪質:乾雪&湿雪&ときおりパウダー

現地までの移動手段:ジムニー

現地付近の路面状況:圧雪、凍結

現地までの所要時間:1時間15分

ゲレンデコンディション:がたがた

リフト待ち時間:0分

 

小学生のとき、スキーに行く日はすごい早起きをさせられた。5時起床。6時には出発するのだけど、外は真っ暗で部屋の蛍光灯がやたら眩しく、石油ストーブは早朝から唸りを上げていた。

 

それが僕の冬の原風景の一部だったりする。

 

雪を踏みしめながら出発する車。スキー場に近づくにつれ外は明るくなり始め、雪が光を淡く反射し始める。そんな光景が記憶に染み付いている。

 

土曜日の早朝、5時30分に起床した僕は、眠る奥さんに「行ってきまーす」と告げて、一人、愛車のジムニーに乗り込んで一里野温泉スキー場へ向かった。

 

早朝の蛍光灯の感じ、まだ暗い外、ぼんやりと明るくなる山の稜線。すべてがあの日の追体験のように完璧な朝だった。

 

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こんな感じの山道はやがて相当にヘビィな雪道に変化していったのだけど、4駆のジムニーは非常に頼もしく、雪道運転も思わず口笛を吹きたくなるほど楽しかった。

 

リフトが動く前に到着した僕は神聖な気分でスキー板を車から降ろし、入念に準備運動をしてからブーツに足を入れた。今日はどんな滑りになるだろう。

 

リフト運行開始とともにゲレンデを駆け抜ける物好きなスキーヤースノーボーダーに混じって、僕も数本メインゲレンデを滑ってみた。

 

スキー場のメインゲレンデって初心者も上級者も入り乱れていて、実は非常に滑りにくい。他のスキーヤーのターン予測がつきにくい分、思い切った滑りができない。僕は数年前に初心者の急なターンを避けようとして複雑骨折をした苦い経験がある。そんな訳だから、混んだゲレンデが非常に苦手なのである。

 

という訳で野平ゲレンデへ移動。

 

野平ゲレンデは非常にゆるやかな斜面なんだけれど、スキーヤーのそれぞれの間隔が広いし、みんなわりと真面目に練習しているので、非常にストイックになれるゲレンデだと思う。僕は今日は野平ゲレンデだけにしぼって練習すると決めた。

 

午前中20本滑り、いったんメインゲレンデに戻って昼食をとることに。

 

野平ゲレンデから林道コースを抜け、そうだメインゲレンデをついでに一本滑ってからご飯にしようと欲を出したところで悲劇が起こった。スキーっていつもあと一本って時に悲劇が起こる。

 

通販でスキー板を買うとき、通信欄に「上級者・中級者・初級者」を自己申告する欄があり、それによってビンディングの開放値を向こうが決めて配送してくるのだけど、僕は日本人らしく謙遜してしまい「中級者」のところに◎をした。

 

おかげでビンディングの開放値はかなり低めで、ちょっとした衝撃で板が外れてしまうのだけど、あまり転ばないので悲劇が起こるまで僕は開放値を放置していた。

 

そして、メインゲレンデの急斜面で雪の塊に足を取られた僕のスキー板は突如外れ、僕は突然空中に投げ出され、右手から斜面に突っ込んで、あちゃぱー、なんかすっごく痛かったんですけど、って感じで斜面を数メートル転がった。

 

骨折したときの記憶が蘇る。

 

あの時は本当に痛くてまったく動けなかった。するとたくさん人がやってきて「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。でも「痛いです」と返事する僕に彼らは苦笑いするだけで、なぜかその場を立ち去っていった。結局自力で歩いて救護室に行ったわけだけど、あんな経験は二度とごめんだ。

 

僕は痛くないふりをして立ち上がり、取れた板のところまで戻って板を履き直したわけだけれど、実はもうすでに戦意喪失。急斜面を警戒しながら降りていき、ロッジでひとまず暖を取ることにした。

 

ロッジで痛い右肩をぐるぐるまわし、折れてはいないことを確認。しかし、捻挫はしているのは確実だ。ふうむ、困ったぜ。シーズンはまだ始まったばっかりだぜ。

 

とりあえずコーヒでも飲むか。そして僕はコーヒーを飲んだわけだけど、喪失した戦意は戻ってこなかった。

 

こうなったらカレーでも食うべ。そして僕はカレーを食べて、スキー場のカレーはどうしていつもこうも美味いんだろうと自問しながら、我がMyゲレンデ野平に向かい、痛む肩に顔を歪ませながらも、さらに20本滑ったのだった。

 

怪我の功名か、上半身が痛いので力を抜いた分、下半身中心のターンが身につき、その日最後の5本は今までのスキー人生の中でもっとも納得のできるものになっていた。

 

しかし、やっぱり右肩が痛い。

 

というわけで2時半になった時点で終了し、愛車ジムニーの元に戻ると、鍵穴が凍っていて、ドアを開けられないという悲劇にテンパる俺。雪の世界っていろんな場面に遭遇するので、なんだかとっても生きている実感があるよ。

 

なんとか開いたドアから片手でスキー板を車内に放り込み、右手は痛くて完全に動かない。こうなるとヘビィな雪道を片手で運転しなければならないな。なんてことを考えている間も横殴りの雪が車内を白く染めていく。これだけ待望していた雪もここまで来ると暴力的だな。でもいいんだ。もっと降っておくれ。

 

なかば自暴自棄になりながら車を発進させ、ぐねぐね道を「痛い、痛い」と言いながら帰ってきた。

 

最高の1日だったはずだけれど、痛む肩に日本人としての謙遜がめぐる運命を感じつつ、休日出勤している奥さんになんと説明しようかとハラハラドキドキしながら、ベッドの中でうずくまる小生でありました。

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美しいターンを作る練習に最適な野平ゲレンデ。

 

さて、今週にはマスターズ第1戦が待ち受けている。

 

こんな調子で参加できるのか!?

 

乞うご期待、俺!