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スキーブログ 2016-2017 6th Run @一里野温泉スキー場(石川)

日にち:1月14日(土)

場所:一里野温泉スキー場

天気:雪&吹雪

雪質:乾雪&湿雪&ときおりパウダー

現地までの移動手段:ジムニー

現地付近の路面状況:圧雪、凍結

現地までの所要時間:1時間15分

ゲレンデコンディション:がたがた

リフト待ち時間:0分

 

小学生のとき、スキーに行く日はすごい早起きをさせられた。5時起床。6時には出発するのだけど、外は真っ暗で部屋の蛍光灯がやたら眩しく、石油ストーブは早朝から唸りを上げていた。

 

それが僕の冬の原風景の一部だったりする。

 

雪を踏みしめながら出発する車。スキー場に近づくにつれ外は明るくなり始め、雪が光を淡く反射し始める。そんな光景が記憶に染み付いている。

 

土曜日の早朝、5時30分に起床した僕は、眠る奥さんに「行ってきまーす」と告げて、一人、愛車のジムニーに乗り込んで一里野温泉スキー場へ向かった。

 

早朝の蛍光灯の感じ、まだ暗い外、ぼんやりと明るくなる山の稜線。すべてがあの日の追体験のように完璧な朝だった。

 

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こんな感じの山道はやがて相当にヘビィな雪道に変化していったのだけど、4駆のジムニーは非常に頼もしく、雪道運転も思わず口笛を吹きたくなるほど楽しかった。

 

リフトが動く前に到着した僕は神聖な気分でスキー板を車から降ろし、入念に準備運動をしてからブーツに足を入れた。今日はどんな滑りになるだろう。

 

リフト運行開始とともにゲレンデを駆け抜ける物好きなスキーヤースノーボーダーに混じって、僕も数本メインゲレンデを滑ってみた。

 

スキー場のメインゲレンデって初心者も上級者も入り乱れていて、実は非常に滑りにくい。他のスキーヤーのターン予測がつきにくい分、思い切った滑りができない。僕は数年前に初心者の急なターンを避けようとして複雑骨折をした苦い経験がある。そんな訳だから、混んだゲレンデが非常に苦手なのである。

 

という訳で野平ゲレンデへ移動。

 

野平ゲレンデは非常にゆるやかな斜面なんだけれど、スキーヤーのそれぞれの間隔が広いし、みんなわりと真面目に練習しているので、非常にストイックになれるゲレンデだと思う。僕は今日は野平ゲレンデだけにしぼって練習すると決めた。

 

午前中20本滑り、いったんメインゲレンデに戻って昼食をとることに。

 

野平ゲレンデから林道コースを抜け、そうだメインゲレンデをついでに一本滑ってからご飯にしようと欲を出したところで悲劇が起こった。スキーっていつもあと一本って時に悲劇が起こる。

 

通販でスキー板を買うとき、通信欄に「上級者・中級者・初級者」を自己申告する欄があり、それによってビンディングの開放値を向こうが決めて配送してくるのだけど、僕は日本人らしく謙遜してしまい「中級者」のところに◎をした。

 

おかげでビンディングの開放値はかなり低めで、ちょっとした衝撃で板が外れてしまうのだけど、あまり転ばないので悲劇が起こるまで僕は開放値を放置していた。

 

そして、メインゲレンデの急斜面で雪の塊に足を取られた僕のスキー板は突如外れ、僕は突然空中に投げ出され、右手から斜面に突っ込んで、あちゃぱー、なんかすっごく痛かったんですけど、って感じで斜面を数メートル転がった。

 

骨折したときの記憶が蘇る。

 

あの時は本当に痛くてまったく動けなかった。するとたくさん人がやってきて「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。でも「痛いです」と返事する僕に彼らは苦笑いするだけで、なぜかその場を立ち去っていった。結局自力で歩いて救護室に行ったわけだけど、あんな経験は二度とごめんだ。

 

僕は痛くないふりをして立ち上がり、取れた板のところまで戻って板を履き直したわけだけれど、実はもうすでに戦意喪失。急斜面を警戒しながら降りていき、ロッジでひとまず暖を取ることにした。

 

ロッジで痛い右肩をぐるぐるまわし、折れてはいないことを確認。しかし、捻挫はしているのは確実だ。ふうむ、困ったぜ。シーズンはまだ始まったばっかりだぜ。

 

とりあえずコーヒでも飲むか。そして僕はコーヒーを飲んだわけだけど、喪失した戦意は戻ってこなかった。

 

こうなったらカレーでも食うべ。そして僕はカレーを食べて、スキー場のカレーはどうしていつもこうも美味いんだろうと自問しながら、我がMyゲレンデ野平に向かい、痛む肩に顔を歪ませながらも、さらに20本滑ったのだった。

 

怪我の功名か、上半身が痛いので力を抜いた分、下半身中心のターンが身につき、その日最後の5本は今までのスキー人生の中でもっとも納得のできるものになっていた。

 

しかし、やっぱり右肩が痛い。

 

というわけで2時半になった時点で終了し、愛車ジムニーの元に戻ると、鍵穴が凍っていて、ドアを開けられないという悲劇にテンパる俺。雪の世界っていろんな場面に遭遇するので、なんだかとっても生きている実感があるよ。

 

なんとか開いたドアから片手でスキー板を車内に放り込み、右手は痛くて完全に動かない。こうなるとヘビィな雪道を片手で運転しなければならないな。なんてことを考えている間も横殴りの雪が車内を白く染めていく。これだけ待望していた雪もここまで来ると暴力的だな。でもいいんだ。もっと降っておくれ。

 

なかば自暴自棄になりながら車を発進させ、ぐねぐね道を「痛い、痛い」と言いながら帰ってきた。

 

最高の1日だったはずだけれど、痛む肩に日本人としての謙遜がめぐる運命を感じつつ、休日出勤している奥さんになんと説明しようかとハラハラドキドキしながら、ベッドの中でうずくまる小生でありました。

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美しいターンを作る練習に最適な野平ゲレンデ。

 

さて、今週にはマスターズ第1戦が待ち受けている。

 

こんな調子で参加できるのか!?

 

乞うご期待、俺!