日にち: 2月13日、16日、17日
場所:白峰アルペン競技場
天候:雪(13日)、晴れ(16日)、土砂降りの雨(17日)
積雪:十分
雪質:良
コースコンディション:良
移動:ジムニーとフィット
所要時間:1時間30分
マスターズ第5戦:不参加
マスターズ第6戦:1本目 40:00秒(トップとの差 3秒03)
2本目 40:64秒(トップとの差2秒56)
1シーズンの滑走日数の目標を最低20日、理想30日と設定しております。Yahooの知恵袋の滑走日数をテーマにした質問に答えている方々は1シーズン15日〜40日と開きはあるものの、スキー好きは好き者と見えて、最低でも15日は行くんだから、これはもう頭の中はスキーのことで一杯に違いない。
かく言う僕もそうである。今のところ滑走日数は18日目に突入している。理想の30日まであと12回滑りに行かなければいけない。富山の大会に3つお邪魔して、白峰のマスターズがあと1回なので、それで4回。大会のための練習が6回。よって10回は確保できているので、30日滑走も夢じゃない。
べんくん、お金あるねえ〜
と思っている方もおられるかもしれない。しかし、、、
お金はありません!
白峰のシーズン券は内緒にしたいくらい格安だし、近場のスキー場では半日券で済ますし、リフト券購入のために、お昼ご飯はすべて自炊か、実家を襲撃するという荒技を使っているので、小生、実のところ、昼ご飯代を浮かせた分でスキーに励んでいる涙ぐましい倹約家なのでありました。
そして、こないだ買ったレーシング・スーツはなんと10回払い。借金はしない主義だけど、今回だけは特別!ということで懐に優しい分割払いをポチポチしたのです。
そんな努力の甲斐あって、ついにマスターズの試合でトップと3秒まで詰め寄ることができました!おめでとう、おれ!!!
2秒を金で買ったと人は言う。
しかし、そうではないのだと僕は言う。
たしかにレーシング・スーツを着て滑るとスピードを感じる。おそらく空気抵抗が減ってかなり加速するようになったのだと思う。
でもそれだけじゃないのが事実なんだよぉ!聞いておくれよぉ!
はい。というわけで僕がどうしてこんなにも “飛躍的に!”トップに詰めよることができたのかというと、(自分で言っていて恥ずかしい)、マスターズを通していろんな人と知り合いになって、彼らはみんなスキーに対する情熱が半端なくて、同時に僕の情熱も彼らに負けてなくて、そんな情熱の渦がマスターズにはありまして、第6戦前日の練習会にコーチ役で来ていたすんごい速いお方に出会えたことが僕の滑りを一変させてしまったわけであります。
そのすんごい速いコーチのアドバイスが、「とにかく力を抜け」ということだった。
その言葉を聞くまで僕はとにかく踏ん張ってターンすることが正解だと思い込んでいた。そのせいでポール中はずっと力んでしまっていてフォームはカチコチ。顔はまるで戦場の兵士のごとく。
しかし、コーチは、「力を入れれば入れるほど速度は落ちる」と言った。
「力まなくてもスキーは曲がるんだよ」
2本目のポールに入って、僕は言われた通りに力を抜いて滑ってみた。タコくらい力を抜いて。すると今まで曲がりきれなかった振り気味のポールに簡単にアプローチできる。減速もなし。そして、力を抜いて滑っているとポールをくぐるのが何と楽しいことか!
そうか、そうだよ、僕は今まで勘違いしていた。ポールは自由な滑りを奪う足かせみたいなもので、僕はまるでポールの権力と戦うかのように滑っていたんだ。
しかし、力を抜いたタコ滑りを始めた瞬間、ポールは僕と一緒に踊ってくれる妖精となったのだった。「こっちへおいで、いっしょに踊ろうよ」とポールが歌っていた。
その滑りのなんと楽しいことか。(リピート)
実際すんごいコーチがコースに入ってポールを滑り抜けて行くのをリフトから見ていると、コーチの体からは喜びのオーラが溢れ出している。そして速い。ふふふんと、鼻歌さえ聞こえてきそうだった。ポールの妖精が踊っていた。
昔、バンドをやっていた時も同じことがあったなと思い出した。緊張して力んでいるとギターの音色は伸びなかった。あげくにはギターの弦が切れることもあった。
しかし、リラックスして音のうずに身を任せてギターを弾いていると、僕はそこにあるあらゆるものと一体になることができた。まるで海を泳いでいるような心地よさだ。
ふと気づくとすんごいコーチとペアリフトに一緒に乗っていた。
「いい滑りをしている時って海を泳いでいる魚のような気分さ」
たしかにすんごいコーチは僕にそう言ったのだった。
その後、すんごいコーチは僕の左膝が内倒していることを指摘し、そのままでは膝を入れたときに力が外側に分散してしまうよと言われた。
僕の左足は実際、同級生がやっているよつば接骨院で診断された通り、超扁平足で骨盤も歪んでいるのだった。矯正用のソールを勧められたが金がないと断ってしまっていたのだけど、ああ、やはり体の歪みがこうやって形になって現れるのね。うーん、なんとかせねばならん。頼んだよ、山田君(同級生)。
すんごいコーチはブーツの内側に何かものを挟んで膝が外向きになる即席の工夫を教えてくれて、その結果左足の加重が格段としやすくなり、僕はこのすんごいコーチに出会えたことにまじめに感動していた。
今週の月曜日に練習したときあたりから、左ひざが痛くて火曜日にあった第5戦は欠席。ランナーズニーで過度な運動ですぐに左ひざを痛めてしまう。これも左足の扁平足が原因なんだと思う。
第6戦は土砂降りの雨でコンディションは最悪。左ひざもひどく痛い。こんな状況だが、僕は前日のすんごいコーチから学んだことをスタート直前に思い出していた。
「心配することはないさ。楽しめばいいんだから」
次回のマスターズはいよいよ最終戦!目指せ初の30秒台!です。
乞うご期待、おれ!
すでに通勤状態。金沢〜白峰を週3回
好タイムの余韻に浸るために立ち寄った日帰り温泉。「白山里」