スキーブログ 2020-2021シーズン 35th&36th Run @ほおのき平スキー場 『例えるなら武道館ライブ』編

3月11日 ハードほおのき平 SAJ B級マスターズ第1戦

3月12日 ハード→ミディアム ほおのき平 SAJ B級マスターズ第2戦

 

高校生のバンドが学園祭で盛り上がっていい気になって武道館ライブやって実力のなさを知って穴があったら入りたい気分になるような、そんなシーズン終わりを締めくくったマスターズ2連戦。

 

ずっと白峰ばかりで試合をやっていて、ほおのき平のアルペンコースが自分にとっていかに難しいコースであるか ー そんなことさえわからないで挑んだ2日間。SAJ B級の試合ということもあり、全国から実力のあるレーサーが集まっていた。

今シーズンからは45歳台のクラスへと繰り上がったせいで群雄割拠の熾烈な戦いの中へ放り込まれた哀れな子鹿ちゃん(僕のこと)。

 

それなりに練習してきたし、それなりに速く滑れると思っていたけど、40旗門、急斜面、緩斜面、中斜面、緩斜面、急斜面 ー と目まぐるしく斜面が変化するコースで、いい滑りなんてできなかった。歯がまるで立たない感じ。エッジはビンビンに立てて行ったけど。

旗門ひとつごとに0.1秒遅れていくだけでゴールする頃には4秒の差がつく。0.2秒遅れていくことで8秒の差。たかが0.2秒だと思って高を括っても、その0.2秒の差には10年分くらいの経験値の違いが出ているのではないか。

 

5年がんばって、これだけの実力か。毎シーズン、少しは成長していても、芽の出方があまりにも遅い。費やした金、時間、迷惑、などがレース後、頭を鋭くよぎる。レースやめたい。そんなことまで思う始末。

 

それでも、悔しさは次にがんばるためのエネルギーだ。

生まれたばかりの娘がいつか悩んだ時にそう言ってあげられるために、父さんはいまだに挑戦をしているのだよ。そう思うことにして、なんとか前向きを保つ。

 

レースには現役バリバリの若手のレーサーが前走として滑るのだけど、彼らの滑りを間近で見て、愕然とした。妻が以前、WCの大回転のレースをテレビで見て、「これってあなたが出ている競技と同じ競技?同じには全然見えない」と素で言われたことがあるのを思い出した。

レベルが違い過ぎる。でも僕がやりたいのはあの滑りなんだ。

55歳台のクラスでいつも入賞しているMさんにそのことを言ったら、即座に「無理やろ」と笑われた。「年が違いすぎやって」

でも、僕は挑戦したい。雪面スレスレまで体を倒して、すごい勢いで旗門を通過したい。

 

ほおのき平は、ディズニーランドの写真サービスみたいなものがあり、レース直後に写真が焼きあがってくる。それを見てまた愕然とした。雪面スレスレどころか、体が直立しているではないか。・・・レースやめようかな(笑)

 

でもやめません。この悔しさは来シーズンに繋げます。そんなことで来週はまた戸隠キャンプです。懲りない中年男。うおーーーーーーーー!!!!!

 

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ぜんぜん雪面スレスレしていない。

 

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前走の動画のキャプチャ。これを見てなんか違うものを見るような思い。

 

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スタートハウスがある本格スキー場。いきなりこの斜面。

 

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200人以上が参加、大盛り上がりのマスターズであった。

 

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コーヒー飲んで、2本目のレースに挑むために体力温存と思いきや、このあとフリースキーで練習しすぎて、またもやエネルギー切れ。2日目の2本目はインスペクションがめんどくさくなって、40旗門のコースを覚えるのを放棄!結果は最悪!

 

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1日目は快晴。気温も低くバーンコンディションも良かった。2日目はバーンが荒れて、最後に近い滑走の自分は不利なわけだけど、そこを抜きん出る気合いと技術が必要だ。

 

次回は最後のたいらに行ってきた話です。