スキーブログ2017-18シーズン 31, 32, 33, 34, 35, and 36th Run @たいら、白峰、シャルマン、ウイングヒルズ白鳥

31th たいら 個人練(2/21)

32th 白峰 マスターズ第5戦(2/23)39:07 全体の4位

33th シャルマン ポール練(2/24)

34th 白峰  個人練(2/26)

35th 白峰 マスターズ第6戦(2/27)42:80 トップとの差約3秒

36th ウイングヒルズ白鳥(郡上)ポール練(2/28)

 

さて、シーズンも佳境に入って、僕のスキー熱は上昇と下降を繰り返している。

下降するときは、もう十分に上手くなったと思うとき。

上昇するときは、試合でやらかして自分の実力のなさに気づくとき。

 

マスターズ第5戦では、ポールセットは毎回違えど、目標にしていたタイムにかなり近づき満足がいった。最後らへんの旗門でコースアウトしかけたわりにはタイムが縮んでいたので、次回は3位内に入れるかと若輩者がたかをくくった。

 

そんなわけだから、第6戦はセットの旗門数が今までで一番多い23旗門、アイスバーンでテクニカル。要するに上手い人とそうでない人の差が広がりやすいセットとなっていて、最後の急斜面では体が異様に振られてほとんどコースアウトぎりぎり、情けない滑りとなった。

 

マスターズは42歳の僕が最年少で、50代の方達がもっとも円熟なさっていて相当に速い滑りを見せる。その他の方達もそれなりに速いのだけど、この日のセットがとても難しく、みんなが一様に課題を感じたのか、表彰式はなんとなく静かで、みんな落ち込んでいるように見えたのは、僕が一番落ち込んでいたからに違いなかった。

 

前日の練習で白峰に来たとき、マスターズで知り合って仲良くなった50代の選手、滋賀県からお越しのKさんも練習に来ていて、なんと僕がゲレンデに到着するやいなや、血だらけで現れて、

 

「骨折してしまいましたわ!」

 

見ると、右手首から血が出ていて、大きく腫れていた。僕の経験上、確かに折れていると思った。パトロールの方が応急手当をして、僕はKさんのスキー板を車まで運んで、パトロールの方とともに近くの病院に行くように言った。Kさんは戦場の戦士のように僕に、

 

「Benさん、バーンが硬いうちに練習しなはれ!僕のことは大丈夫だから」

 

と言った。

 

経験上、僕も骨折しつつ運転して帰ったことが2度、肩の捻挫での運転が1度あったので、近くの病院までだったら運転して帰れるだろうと思って、Kさんの言葉に甘えて練習に向かった。

 

練習を終えて、Kさんにメールをし安否を確かめると、メールには目を疑うような返事が返ってきた。

 

「両手折れてましたわ!」

 

絶句。救急車を呼ぶレベルだったのだと思い、ひどく罪悪感を感じた。

 

Kさん、もう片方の手も痛いって言ってよ!!

 

右手が痛すぎて、左手のことは多分忘れてしまったんだろう。

 

奥さんと息子さんが病院に迎えに行って最終的には無事に滋賀の自宅に戻れたと聞いて安心した。

 

そんなわけだから、次の日のマスターズ第6戦にKさんの姿はなく、パトロールの方も心配していて、「Kさんから連絡ありましたか?」と聞かれ、「はい、両手骨折だったらしいです。しかもあの出血は骨が皮膚を突き破ったためらしいです」と言うと、「僕もそんな気はしてたんですよね・・・・」と、お互いに表情を暗くした。

 

今シーズン、僕はまだ一度も怪我をしていない。でも昨シーズンは怪我をしまくった。なので僕は怪我をしない体づくりを心がけ、毎日ストレッチを入念にし、危ないと思ったときは無理をしない滑りに切り替えた。そのおかげで今シーズンはまったく怪我をしないのだと思う。滑りも上達し、バランス感覚もよくなっているので、転びそうなときも態勢を直すことができる。

 

40代の参加は僕一人。40代の表彰で1位は不名誉に近く、僕は逃げ帰るように白峰を去り、景品でもらった白峰特産の厚揚げを食べる資格は自分にはないと感じそれを実家に届けると、その足で仕事場に向かい、いったいどうして急斜面での旗門通過があれほどに難しく感じてしまうのか考え込んでしまった。

 

そして出た答えが「ポールの練習が足りなさすぎる」だった。

 

雪国のジュニアなんかほぼ毎日ポール練習してる。チームに入っていれば週に一度はポール練習できるだろう。でも僕はどこにも所属していない。シャルマンの常設ポールもあったりなかったりだし、こないだ最後に行ったときは濃霧と湿雪でほとんど練習にならなかった。

 

そこで見つけたのが、岐阜にあるウイングヒルズ白鳥の常設ポールバーン。調べてみると、毎日平日でもやっているではないか。都合がよいことに散々だったマスターズ第6戦の次の日の水曜日は仕事が休みだった。

 

これはもう行くしかない。思う存分にポールをくぐって練習してやろうじゃないか。

 

3日連続のスキー滑走となったが、行ってよかったと思う。ウイングヒルズのポールバーンにこの日参加したのは、愛知からやってきた60代の人と僕だけで、ネットで仕切られた貸切のバーンに張られたポールを午前と午後合わせて4時間、滑りまくった。

 

中斜面で振り気味のポールは、白峰での後半の斜面によく似ていたので、そのことを想定して練習した。要するにライン取りがダメなんだ。ターンのタイミング、ターンのときの視線、体の使い方、それぞれに修正点があり、リフトに乗るたびに次はこうしよう、ああしようなどと考えた。

 

途中、愛知のおじさんとリフトが一緒になって、少ししゃべった。おじさんは40歳からレースを始め、かれこれ25年レースをやっているそうだ。国体の選手になったこともあるらしい。40のときはトップと10秒差くらいだったのが悔しくてずっと続けた結果、国体にも出るレベルに成長したとのこと。なんだ、それってまるで僕みたいじゃないか。さすがに国体を目指しはしないけれど、(少し興味はある)どうしてトップとそんなに秒数が開いてしまうのか、それが悔しくて練習に励んできた姿は、まるで僕だった。

 

明日、マスターズの最終戦だ。天気は荒れているのでコースコンディションはあまりよくないだろうな。そして日曜日にはたいらスキー場でたいら大回転がある。去年、僕はその大会のレース直前に転んで半月板を損傷した。たいら大回転は、いきなり急斜面のアイスバーンに旗門がバンバン振ってある。想像するだけでも身震いしてしまう。うまく滑れなくて落ち込むなんてもう嫌だな。だから上手く滑って笑顔になりたいものだ。

 

スキーバカもいい加減疲れてくるぜ。でもやるしかないんだぜ。

 

 

それでは写真ダイジェスト!

 

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ウイングヒルズのポールバーン。ここからブラインド気味の旗門が待っているので、やや難しく感じた。次の旗門とそのさらに次の旗門が見える余裕が良いターンを生むのだと気づいたこの日。

 

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午前のポール練習を終えて。ゲレンデレストランは概ね高いので弁当を持参してモグモグタイム。そだねー

 

 

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日に日にバーンコンディションが良くなっていった白峰。最終戦の金曜日は気温も高めでバーンは荒れそうだ。

 

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白峰の平日、午前中の個人練を終えて昼ごはんを食べにロッジに入ったら、「今日は食べるものがないのよ」と食堂のおばさんに言われた。代わりにコーヒーを注文したら、みかんをくれた。さらに残った白米でおにぎりをひとつ握ってくれて、タダでくれた。人の温かみは嬉しいものです。よってモグモグタイム。そだねー

 

 

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白峰に通う日々。3月に入りいきなり高温の南風が吹き荒れる。どんな景色になっただろうか。冬が去っていくのは寂しい。どうせ去るならもっと穏やかにフェードアウトしていってほしい。4月の残雪が街中にあればいいのだけど、今日の雨と風で街中の雪が急速に消えていった。

 

 

みなさん、お元気で。ごきげんよう

 

Ben